年間スケジュールSCHEDULE

Eナース

S-QUE院内研修1000’ & 看護師特定行為研修

第24回 安全な呼吸ケア(2)

杏林大学医学部付属病院
道又 元裕

ライブ研修 3月18日(水)/ オンデマンド研修 3月20日(金)〜4月13日(月)

日頃行っている呼吸ケアは、ナースが頻繁に実践するケアの一つです。その内容は、実はとても多岐に渡っています。例えば、人工呼吸療法を含む酸素療法、気管吸引、気道加湿、カフ管理、体位調整、呼吸理学療法、オーラルケア等々多数の項目によって構成されています。しかし、これらはやり方次第では効果的どころか、無駄や害ともなってしまう場合があります。本セミナーでは、根拠に基づいた呼吸ケア、特に安全の視点に立った気道ケアについて概説します。気道ケアを今回のセミナーを機会に再度振り返ってみましょう。

発信会場:発信会場:パラマウントベッド株式会社本社(東京都江東区)

第24回 安全な呼吸ケア(2)

質疑応答

  • 講義中にカフ圧計の話が出てきましたが、大容量カフに関して解説していただけますか?
    現在存在しているカフの中では、小容量よりも大容量のカフ、それも材質としては柔らかい物が良いとされています。それはなぜかというと、同じカフ圧だと仮定した場合、気管支へかかるカフ圧は後者の方が分散させやすいからです。やわらかい大きなクッションの方が、局所の圧力を分散させることができますので、現在は大容量の低圧カフというものが優先的に選択されています。
  • 病院にカフ圧計がない場合、いったいどのような注意が必要ですか?
    前提としてカフ圧はカフ圧計で測定しなければなりません。よく言われるのは耳たぶくらいの硬さという感覚的な方法がある種の伝統となっていることがあります。しかし、それはあくまで感覚です。それは一体誰の耳たぶでしょうか? 患者さんでしょうか術者でしょうか。何れにせよ、個体差があり客観的ではないわけです。圧力は圧力計で計るべきです。シリンジで空気を吸って何ccとか、だいたいこれくらいとか目安があったりしても、それはほとんど主観であります。つまりカフ圧計をもって計らなければ、正しい気管とカフの圧力関係は、経時的にどんどん変わるカフ圧ということも含めて考えれば、必ずカフ圧計を使って頂きたいと思います。人工呼吸管理をして人工気道を挿入している患者さんのケアをしていることに於いて、カフ圧計がないというのは非常に大きな問題です。現在、カフ圧計は安く購入できますので、メーカーさんに相談してみてください。