年間スケジュールSCHEDULE

ホーム » 年間スケジュール » S-QUE院内研修1000&看護師特定行為研修 » 第19回 代表的検査データの読み方 [基礎]

Eナース

S-QUE院内研修1000’ & 看護師特定行為研修

第19回 代表的検査データの読み方 [基礎]

公立陶生病院/愛知医科大学病院救命救急科
長谷川 隆一

ライブ研修 1月5日(水)/ オンデマンド研修 1月11日(火)〜2月1日(火)

検査データの意味をざっくりと捉え、検査値を読む手順について具体的に学んで頂きます。看護師の視点で、日常のケアにどう生かせるか一緒に考えてみましょう。
・即戦力として使える「データの流し読み」で、全体像を捉えよう!
・「測定値」よりも「測定項目」から理解しよう!
・代表的な検査項目と測定値について知ろう!
・異常値をみたとき、どう動くか(精度管理もケアのうち?)

発信会場:発信会場:荻窪病院(東京都杉並区)

第19回 代表的検査データの読み方 [基礎]

質疑応答

  • 肺炎の患者さんで、抗生剤を投与すると解熱に合わせて白血球数は速やかに低下するのに、CRPがなかなか低下しないことがありますが、何故ですか?
    肺炎に対して抗生剤を使用して、感染コントロールがついてくると、解熱が得られ、まず初めに白血球が鎮静化してきます。CRPはもともと肝臓で合成される炎症タンパクであり、感染による炎症をトリガーとして上昇しますが、実際に上昇を認めるには24-48時間程度必要であり、遅れて上昇してきます。ということは、感染がコントロールされたあとも、遅れて低下することになります。
  • 胸部のレントゲンは入院時にかならず撮影することになっていますが、腹部のレントゲンはそうではありません。なぜ腹部レントゲンは、胸部に比べてあまり撮影しないのでしょうか?
    胸部のレントゲンは、肺や心臓といった非常に重要な臓器が密集している胸郭を撮影することで、これらの臓器の異常、あるいは骨・軟部組織の異常、栄養状態を調べるとともに、生命予後に関わる所見を早期に発見することが、入院時に撮影するスクリーニングのレントゲン写真ということができます。一方、腹部は基本的に充実臓器が多く、その中で腸管はガスを含んでいるのでよく観察できます。逆にいえば、腸管の所見を取りたい時は腹部レントゲンを撮影すべきです。イレウスなどは比較的速やかに診断することができます。