プリセプターの皆さんは「優しく丁寧に教えてね」と上司に懇願され、その期待に応えるために何ができるのか、何をすべきなのか、と不安と戸惑いが募っているのではないでしょうか。新人看護職臨床研修は、無資格の看護学生では体験できなかった高度な看護技術を習得させることを目的としています。この技術という能力には、仕事の手順のように言語化できる要素もありますが、体位交換時の重心移動のコツなどのように言語化でき難い要素が多くあります。つまり、言葉で伝えることが困難であるがゆえに「経験する→振り返る→概念化する→試行する」の体験学習のプロセスを繰り返します。しかし、ただ漫然と経験を繰り返すのでは成果が上がりません。洗練された経験であることが重要です。洗練された経験の3要素とは次のような内容です。
　1.適度に難しい課題が明確に提示されている
　2.経験した後には必ずフィードバックがある
　3.繰り返し体験をする機会がある
特に、経験した後のフィードバックは学習者の行動強化や行動変容に大きな影響を与えます。ここでは、学習者の成長段階に合ったフードバックや受け取りやすいフィードバックなどリフレクションに必要な技術について事例を通して学びこんでゆきます。

発信会場：発信会場：熊本中央病院（熊本県熊本市）