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Eナース

S-QUE院内研修1000’ & 看護師特定行為研修

第17回 症状別フィジカルアセスメントを極める~循環器系症状

心臓血管研究所付属病院 ICU
佐藤 麻美 氏

STAGE1〜4

ライブ研修 12月3日(水)/ オンデマンド研修 12月8日(月)〜1月5日(月)

フィジカルアセスメントを実践する上で重要なことは、「主症状のメカニズムを理解し、原因・誘引を理解すること」とされます。そこで今回は、循環器系の主症状である「胸痛」と「呼吸困難」を中心に、症状のメカニズムからフィジカルアセスメントのポイントまでを解説します。分かっているようで実は曖昧になってしまっている知識について再確認し、実践・教育に役立てるようにしていきましょう。

発信会場:発信会場:葛西昌医会病院(東京都江戸川区)

第17回 症状別フィジカルアセスメントを極める~循環器系症状

質疑応答

  • フィジカルアセスメントというと結構身構えてしまっているのではないかと思うのですけども、今回お話しにあったように、主症状のメカニズムを理解する、そして原因や誘因を想定する、効率かつ効果的な情報収集をする、ということで先ほどお話されていたように実際に患者さんに触れて、問診しながら同時に進行していくというところがなかなか新人には難しいのではないかと思うのですけども、経験を積み重ねていく中で身に付いてくる部分もあろうかと思いますが、何かコツのようなものがありましたら是非新人向けに教えて頂ければと思います。
    特に循環器のフィジカルアセスメントですと、心音を教えてくださいとか、呼吸音の聴診を教えてくださいと言われることが多いのですけれども、それらはあくまでアセスメントしていく上での1つの手段ですので、そんなに身構えることはなくて普段行っていることや、何気ないコミュニケーションや触れてみるといったことで、アセスメントできることはたくさんあります。それらを意識的にできるかどうかが大切です。何となく触ってみたとか、観察項目に書いてあるから足背動脈に触れてみたというのではなく、それらをすることで何が分かるのかというところを普段から考えておくことが必要だと思います。血圧に関しても、例えば頸動脈で触知すれば血圧がどの位で、橈骨で触れればどの位ということが分かると、わざわざ血圧計を持って行かなくても最初のアセスメントができるということになりますし、意識レベルに関しても、何となく受け答えがいつもと違うなという気づきなどは、常日頃患者さんのそばにいる看護師だから気付ける部分だったりしますので、身構えずに普段やっていること、何気なくやっていることを意味づけしていくことが重要だと思います。
  • 低酸素血症のことに関して、PaO2が60torr以下ということでしたが、血液ガスが頻回に取れない患者さんもいらっしゃいます。看護師ができる観察項目としては、先ほど意識レベルも取り上げてありましたが、他に何かありましたら教えてください。
    一般病棟ですと血液ガスを取るということは、簡単にできることではないですし看護師ができることでもないですので、大体PaO2が60torrくらいだと一般的にはサチュレーションは90%ぐらいと言われていますので、サチュレーションで評価することもできると思います。あとは一般的にはチアノーゼや冷感から評価できるかと思います。チアノーゼの評価に関しても、ただ見て青白くないかなとかいうだけではなく、爪のところを少し押してみて色の戻り具合を見ると、末梢の循環も一緒に評価することができます。