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S-QUE院内研修1000’ & 看護師特定行為研修

第17回 特定行為の実践〜救急医療を支える将来像のために

愛知医科大学病院 救急看護認定看護師/特定看護師
川谷 陽子 氏

キャリアプラン STAGE1〜4

ライブ研修 12月6日(水)/ オンデマンド研修 12月11日(月)〜1月8日(月)

「特定行為に係る看護師の研修制度」は、2025年に向けた医療提供体制の改革として、保健師助産師看護師法の改定により誕生し、診療の補助のうち一定の行為を特定行為として明確化しました。私は、2012年3月から日本看護協会 特定看護師(仮称)養成調査試行事業に参加し、2016年特定行為研修を終了、2016年4月より特定看護師として救急領域で特定看護師として実践を開始しました。救急領域での特徴を踏まえ、実践場所を救急外来・EICU・HCUとし、救急患者発生から入院までシームレスな看護が提供できるように、救急領域での横断的活動を行っています。看護実践は、医師の指導のもと動脈ライン挿入、人工呼吸器のウィニングなどの特定行為の実践に加え、特定行為以外を行う場面も多く、救急外来では、3次救急搬送患者に臨床推論に基づいた診断プロセスの実践、外来看護師との情報共有と病態共有を行っています。また、EICUやHCUでは、看護ケアの相談を受けながら、病態と治療方針に合わせた呼吸理学療法、気管切開チューブの管理、一般病棟へ移動後の呼吸管理ラウンドを実践しています。医師と協働しタイムリーな特定行為を行うことで、初期診療の効率化につながり、そして特定看護師は、医師と看護師のパイプ役となり、「治療」と「生活」の両面から患者へアプローチし、患者中心の効率的かつ高度な救急医療の提供に寄与できると考えます。救急医療を支える人材となる特定看護師の将来像を皆様と考えていければと思います。

発信会場:美杉会男山病院(京都府八幡市)

第17回 特定行為の実践〜救急医療を支える将来像のために

質疑応答

  • 安全管理に関して、特定行為を行っている際に予期せぬことがあった場合は、医師を呼ぶなどの体制が作られているとのことですが、実際に特定行為をされて困ったことなどありましたら、もう少し詳しく教えていただけますか。
    当院には4名の診療看護師と私1名の特定看護師がおりますが、安全管理体制につきましては、特定行為に関する手順書は全て電子カルテ上に載せており、各診療科では医師とともに作成した手順書を作成しています。その中で、具体的にこういう事態が起きた場合には必ず指導員に連絡をするように細かく書かれています。
    診療看護師も特定看護師もまだ研修を修了して1年ほどですので、包括的な指示の中で実際に特定行為を行うという場面は少なく、医師が近くにおり、すぐに相談できる体制になっていますので、講義で話したような大事に至るようなことはまだ起きてはおりません。
    今後医師がいない時に包括指示になる場合もあると思いますが、特定行為での実践事例に関しては、行った後に医師と必ず振り返りをしていくことが大切だと思います。手順書でも特定行為を行った後には必ず報告するとこになっておりますので、常に医師と一緒に実践を評価してもらうことが大事だと考えています。
  • 特定行為を行う看護師を守る何か病院での規定のようなものはあるでしょうか。それから医師の抵抗などはありますでしょうか。
    医療安全管理体制ということでは、手順書は医療安全管理室で管理しており、また基本的には特定行為というのは「診療の補助」の範囲に入ります。特定行為だから医療安全管理室にこういう報告をしなければならないという手順はないのですが、手順書自体が医療安全管理室に認めたものとなっておりますので、そういった面で管理してもらっていると言えます。
    医師の抵抗などについてですが、現在診療看護師は全て麻酔科で管理をされており、特定看護師の私は救命科で管理をされているのですけれども、麻酔科は非常に協力的で、積極的に診療看護師を作っていきたいという医師の協力体制があり、抵抗感はなく、逆にどんどん教育をしていきたいという気持ちなっております。ただ、他の診療科に関しましては、まだ診療看護師や特定看護師がどういうものか全く分かっていない面があり、実際に私や麻酔科で活動している診療看護師の行動を見て、どういうことができる看護師なのか徐々に分かり始めているところです。
    おそらく私たちの行動次第で、医師の抵抗というものはどんどん変わっていくものと考えていますので、自分自身の役割も大きいと思っています。今の段階では全ての医師に受け入れられている状態ではないのですが、徐々に一部の医師と行えることを共有できつつあると思います。