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S-QUE院内研修1000’ & 看護師特定行為研修

第22回 患者の声にならない訴えを看る~急変回避のためのアセスメント

杏林大学医学部付属病院 看護部長
道又 元裕 氏

フィジカルアセスメント(シリーズ) STAGE2〜4

オンデマンド研修 2月25日(月)〜3月25日(月)

急変と「うまく出会うため」には、「おや、何かおかしい」、「いつもと違う」という鋭い感が必要です。その感覚を支えるものが患者の既往歴、原疾患の把握、バイタルサインの変化への気づきと意味ある観察です。そして、「経験」と「知」に裏付けられたフィジカルアセスメントが重要になってきます。
患者は急変に至る前には、何らかのサインを発信している場合も少なくありません。急変の可能性が高い患者の「前ぶれ」を見抜くフィジカルアセスメントは、少なくともそれぞれの基本的バイタルサインが相互に密接に関連していることを理解して、ストレスに対する生体反応のレベルを判断することが重要です。

発信会場:南多摩病院(東京都八王子市)

第22回 患者の声にならない訴えを看る~急変回避のためのアセスメント

質疑応答

  • SIRSの診断基準は、体温、脈拍、呼吸数、白血球数の4つあります。これらはタイミングによっては3つになったり、4つになったり、2つになったりすると思いますが、一定時間3つ以上、2つ以上となっていればかなり重篤と考えていった方がいいのか、それともその瞬間瞬間で判断をしなければいけないものなのか、教えて下さい。
    ある時間にポイントでSIRSの項目をチェックした場合に、全て網羅していたらおそらくその方は何らかの炎症反応を起こしているのでしょう。ですが、今ご質問にありましたように、2項目以上満たす場合は、SIRSの診断の範疇に入りますので、SIRSをまず疑うということです。SIRSだけをみていても仕方がないですが、その上で今度はさらに全身状態はどうなのかみていくことが大事です。
    それから、例えば患者さんを12時間見たとします。1つの項目は該当したが、3時間後には該当しなくなったものの、2つ目の項目が該当するようになり、さらに3時間後には3つ目の項目が該当したとします。この場合は時間空間でみていますので、ある時間1ポイントでみることもありますが、時間の流れの中でもし4つの項目で該当していたら、それはSIRSと考えるべきです。
    もちろん、1週間や2週間の間ではなく、1日の間で4項目が該当するようであれば、体の中でさまざまな病態が変化していると考え、SIRSであると考えるべきです。