IAD( 失禁関連皮膚炎 )

受講回数●回

排泄援助技術

最終更新日:2023.11.1

目的
IADの観察、IADの治癒促進、IAD部の痛みの緩和
適応
IADを有する患者

技術

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必要物品を準備することができる。詳細 ▼

注意点は?

  • 洗浄水は37℃程度にあたためておく。
本人確認を行うことができる。詳細 ▼

注意点は?

  • 複数の患者識別法を用いて行う。
IAD処置の目的を説明し、同意を得ることができる。
手指衛生を行い、手袋、ビニールエプロン、アイガードまたはゴーグル、マスクを装着することができる。
IAD全体が見える、安楽な体位に整えることができる。
汚染しないように、吸水・防水シーツを敷き、寝衣や寝具を調整することができる。
ビニール袋を近くに置くことができる。
陰部の観察ができる。詳細 ▼

観察・確認点は?

  • 発赤、びらん、潰瘍などを観察する。
IAD部を洗浄することができる。詳細 ▼

注意点は?

  • 洗浄剤を用いた清潔ケアは1回/日に留める(頻繁に洗浄すると皮膚の皮脂膜を過剰に取り除き、皮膚のバリア機能を損なうため)。

コツ・ワザ

  • 洗浄剤の泡で、こすらずになで洗いをする。
  • 前回塗布した軟膏が皮膚に残っていても完全に取り除く必要はない。むしろ完全に取り除くために皮膚に摩擦を与えるほうが皮膚の状態を悪化させる。
  • 洗浄剤を用いない場合は、微温湯で圧をかけて排泄物を取り除き、薬剤を重ねて塗布する。
  • 亜鉛華軟膏を取り除きたい場合、微温湯だけでは除去できないため、オリーブ油や肛門洗浄剤などを使用して皮膚に摩擦を加えないように拭き取る。
不織布ガーゼ等で押さえるように水分を除去することができる。
手袋を交換することができる。詳細 ▼

なぜ行う?

  • 手袋の汚染が次の処置に影響を及ぼさないようにするため、処置毎に交換する。
IAD部に薬剤を塗布することができる。詳細 ▼

コツ・ワザ

  • 皮膚にびらんや潰瘍が生じ薬剤(軟膏)が塗布しにくいときは、ストーマケア用パウダー(粉状皮膚保護剤)を軽くはたいたあとに薬剤(軟膏)を塗布する。
  • 亜鉛華軟膏は2~3㎜程度の厚さに塗布する(尿や便の化学的刺激から皮膚を護るため)。
  • アズノール軟膏など、水分の多い軟膏には粉状皮膚保護材を5:1の割合で混ぜて使用してもよい(アズノール5:粉状皮膚保護材1)。
吸水・防水シーツをはずし、新しいオムツに交換できる。
個人防護具を外し、手指衛生ができる。
患者の寝衣と寝具を整えることができる。詳細 ▼

注意点は?

  • IAD処置が終了したことを伝え、患者の状態変化はないか観察する。

必要物品

  • マスク
  • アイガードまたはゴーグル
  • 手指消毒剤
  • 未滅菌手袋
  • ビニールエプロン
  • ビニール袋
  • 吸水・防水シーツ
  • 不織布ガーゼ
  • オムツ

【洗浄が必要な場合】

  • 洗浄ボトル
  • 微温湯
  • 洗浄剤

【亜鉛華軟膏を除去する場合】

  • オリーブ油
  • 肛門洗浄剤

【びらん・潰瘍がある場合】

  • 粉状皮膚保護剤

【必要な軟膏】

  • 亜鉛華軟膏等
  • 舌圧子
  • IAD(失禁関連皮膚炎)の処置

技術動画を補完する「知識」の動画もご用意しております。 科学的根拠に基づく看護の実践にお役立てください。

排泄援助技術:
IADの発生メカニズムテキストをダウンロードする

排泄援助技術:
IADの予防的ケアと治療的ケアテキストをダウンロードする

基本事項

目的
  • IADの観察
  • IADの治癒促進
  • IAD部の痛みの緩和
適応
  • IADを有する患者
観察

IAD部

IAD発生部位、IADの重症度(発赤・びらん・潰瘍)

自覚症状

IAD部の灼熱感・痛み・掻痒感

尿の性状

浮遊物、混濁の有無、臭気

便の性状

ブリストルスケール(排泄援助の基本的知識参照)

異常時の対応

IADが悪化したとき

①医師に報告する。

②医師とともに原因を検討する。

③医師とともにIAD処置の方法を検討する。

④状況に応じて皮膚科医、皮膚・排泄ケア認定看護師にコンサルテーションする。

必要物品

  • マスク
  • アイガード
  • 手指消毒剤
  • 未滅菌手袋
  • ビニールエプロン
  • ビニール袋
  • 吸水・防水シーツ
  • 不織布ガーゼ
  • オムツ

【洗浄が必要な場合】

  • 洗浄ボトル
  • 微温湯
  • 洗浄剤

【亜鉛華軟膏を除去する場合】

  • オリーブ油
  • 肛門洗浄剤

【びらん・潰瘍がある場合】

  • 粉状皮膚保護剤

【必要な軟膏】

  • 亜鉛華軟膏等
  • 舌圧子

チェックリスト

確認日:    年  月  日
実施者:
確認者:
  • 1-できる
  • 2-指導の下でできる
  • 3-演習でできる
  • 4-知識としてわかる
01.必要物品を準備することができる。
実施者コメント
確認者コメント
02.本人確認を行うことができる。
実施者コメント
確認者コメント
03.IAD処置の目的を説明し、同意を得ることができる。
実施者コメント
確認者コメント
04.手指衛生を行い、手袋、ビニールエプロン、アイガードまたはゴーグル、マスクを装着することができる。
実施者コメント
確認者コメント
05.IAD全体が見える、安楽な体位に整えることができる。
実施者コメント
確認者コメント
06.汚染しないように、吸水・防水シーツを敷き、寝衣や寝具を調整することができる。
実施者コメント
確認者コメント
07.ビニール袋を近くに置くことができる。
実施者コメント
確認者コメント
08.陰部の観察ができる。
実施者コメント
確認者コメント
09.IAD部を洗浄することができる。
実施者コメント
確認者コメント
10.不織布ガーゼ等で押さえるように水分を除去することができる。
実施者コメント
確認者コメント
11.手袋を交換することができる。
実施者コメント
確認者コメント
12.IAD部に薬剤を塗布することができる。
実施者コメント
確認者コメント
13.吸水・防水シーツをはずし、新しいオムツに交換できる。
実施者コメント
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14.個人防護具を外し、手指衛生ができる。
実施者コメント
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15.患者の寝衣と寝具を整えることができる。
実施者コメント
確認者コメント

IADの発生メカニズム

問1失禁に関連する内容として誤っているものを1つ選びなさい。
問2IADの病態について誤っているものを1つ選びなさい。
問3失禁を呈する患者に対する対応として誤っているものを1つ選びなさい。

採点ボタンを押すとその場ですぐに採点されます。

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