マネジメントラダー別研修

愛知県

社会医療法人
宏潤会大同病院

https://daidohp.or.jp/
宏潤会大同病院

看護部長

横山 昌子

看護管理能力の習熟段階に合わせて体系的に制作されており、道筋があるため学 びやすいのが大きな魅力です。

Q1: 大同病院 看護部の特色を教えてください。
当院は404床で名古屋市の南区に位置し、急性期医療を担う中核病院です。名古屋市南部および知多半島の医療を包括するネットワークを構築しています。「その人の誕生前から最期までともに歩み質の高い医療をつないでいき、未来へのモデルとなる予防・医療・介護ネットワークを創るために日々真摯に取り組んでいます。

法人の全従業員1,441名のうち助産師39名、看護師は532名、准看護師4名です。一人一人が活躍できるよう適材適所の考え大切にしており、誰もがリーダーシップを発揮できる体制を整えたいと考えています。

当法人は出産や育児、介護などのライフイベントに応じてキャリアを諦めることなく様々な場所で活躍できるようサポート体制を整えています。訪問看護ステーション、老人介護施設、健康診断部門など地域のなかで活躍することが求められます。そのために様々な組織に異動しても活躍できるよう、資格支援制度をはじめ教育体制の充実を図っています。また所属する組織が変わっても、看護師としてラダー教育が継続できるように、教育体制を構築しています。

昨年度からHuman Resource Management部(以下HRM部)に看護教育科が統合され「D’s Academy」という教育の中核となる部署が設置されました。キャリアコンサルタント・産業カウンセラーなどの専門資格を有するスタッフが在籍しており、看護師の教育のみならず、離職防止、看護師のメンタル面、教育担当者、看護師の能力開発、資格取得などを幅広いサポートを提供しています。

Q2: 「S-QUEマネジメントラダー別研修」を導入された背景を教えてください。
従来の看護管理は先輩による指導や看護協会の認定看護管理者教育課程を受講していました。しかし、学びが統一されていませんでした。看護単位ごとの収益に理解を示すことや看護管理を含めた、リーダーとしての考え方を磨く必要性があります。看護職員が同じ方向を見て、経営や組織について考えられていないことが看護の質に影響していると感じ始めました。
以前の継続教育は失敗を繰り返しながら成長するプロセスを重視していましたが、現在は医療が複雑化し、より高い問題解決能力が求められるようになっています。特に看護管理においては「試行錯誤しながら一人で頑張って」という時代ではなくなり、段階的な準備が必要だと考えていました。私たち管理者と共に次の世代を担う管理者を同時に育成していく必要性を強く感じています。そこで、共通言語でマネジメントを語り全体的な底上げを目指すために有効な研修はないか検討した結果、S-QUEマネジメントラダー別研修(以下ML別研修)をご紹介いただき、ぜひ導入しようと考えました。

Q3: 最初にご覧になった印象や今後の運用予定について教えてください。
短時間で視聴でき内容も充実しているため、無理なく学習を継続しやすい印象でした。
当院では、主任クラスやS-QUEクリニカルラダー別研修(以下CL別研修)のラダーⅣ修了者を対象に、まずはML別研修のラダーⅠを2年間で修了するスケジュールとしています。ラダーⅠでも内容が濃く、1年で全体を網羅するのは難しいため2年計画としました。その後、主任以上やCL別研修ラダーⅣ修了者全員がML別研修ラダーⅠを終え、ML別研修ラダーⅡへのステップアップを目指す予定です。
全員がマネジメントに関する共通言語を持つことを重視しているため、認定看護管理者にもML別研修ラダーⅠから視聴してもらっています。たとえばコンフリクトマネジメントについても全員が同様の知識を持つことが大切なので「変化に備えるための学び直し」と位置づけています。

今後主任を目指す方には、CL別研修のラダーⅣを修了後2年で、ML別研修ラダーⅠを開始します。また、受講モデルのフローも図で可視化しており、スキルアップを早めたい方、学習を意欲的に進めたい方には、マネジメントラダー認定を経て次のレベルに進んでいただく予定です。

Q4:他の施設におすすめの点がありましたら教えてください。
SQUE研究会の教材は看護管理能力の習熟段階に合わせて体系的に制作されており、道筋があるため学びやすいのが大きな魅力です。
たとえば、道又先生のコンフリクトマネジメントや人的資本管理、淺香先生のハラスメントのない組織文化の醸成など、現場で即活用できる内容が多く含まれています。

また、外部研修や講習会に個人で参加する場合は、事前の調査や費用負担も大きくなりますが、この教材であれば、病院が契約しており、職員は院内で手軽に自分のペースで学習ができます。現代の看護師の働き方に非常に適した学習方法だと感じております。

Q5:今後の展望や期待されていることなどをお聞かせください。
今後2年間で、どれだけ多くの看護師、助産師がマネジメント力を高めてくれるか非常に楽しみにしています。CL別研修を終えた後にマネジメントの教育に進める仕組みは、初めてマネジメント学ぶ層にも大変好評です。「共通の知識が得られて良かった」「今学びたい内容だった」という声が上がっています。S-QUEマネジメントラダー別研修を通じて管理責任者全員が同じ共通認識を持ち、その上で建設的な議論ができる環境を整えていき、看護の質向上につなげていきたいと考えています。

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