本研修の導入の決め手は、臨場感ある動画を併用できる点です。手技を動画で確認できることで、文字情報だけでは難しかった具体的なイメージを共有することができました。
Q1:導入のきっかけを教えてください。
京都民医連は医療(急性期から在宅)、介護、教育など幅広いフィールドで事業を展開する法人グループです。教育機関も有していることから、長きにわたり法人全体で統一した看護基準・看護手順を使用してきました。ただ、実際に経験できる技術は施設によってまちまちであり、文字資料による共有だけでは限界を感じることも少なくありません。今回のS-QUE新人看護職員研修(以下、本研修)を導入することのメリットの一つは、臨場感のある動画を併用できる点です。それによって経験の乏しい技術にも具体的なイメージを持つことができるようになる、そこが導入の決め手になりました。
Q2: どのように利用していますか?
新人研修プログラムに組み込んで視聴しています。動画で手技の流れを確認し、その後に演習につなげていく方法が多いです。動画を見て具体的なイメージを持つことは、実践経験の少ない新人にとって大きなメリットです。繰り返しになりますが、映像は文字情報の限界をとてもよく補ってくれると実感します。一つの手技を実施のBefore/Afterで観ることは優れた予習・復習効果につながります。現代の若者は映像から学ぶスタイルに慣れているので、今後はどの施設においてもこの方式がスタンダードになっていくでしょう。 また、病棟現場では、新人だけでなく中堅層も一緒に動画を見て手技を確認していますね。手技の統一は「教育の標準化」、さらには「安心・安全な医療」にとって不可欠だと思います。
Q3: 今後の期待、展望などについてお聞かせください
我々は法人グループ内で共通の卒後教育やラダーシステムを運用することに大きな価値を置いています。各事業所の機能・特性には違いがあり、経験できる技術も異なりますが、本研修を紐づけて運用することでこれまで以上に質の維持・向上を期待できると考えています。今日、多様な働き方・ワークライフバランス(WLB)が重視されるなか、学ぶ環境やスタイルも多様化しています。職場異動の際にも同じ教育ツールがあることで、職員への学ぶ環境の保障にもつながっていると考えます。