新人看護職員研修

福島県

医療生協わたり病院

https://www.watari-hp.jp/watari/
医療生協わたり病院

教育担当副総看護長

山縣 由紀子

QRコードで手軽に動画が見られるのが気に入り、看護手順ポケットマニュアルを有効に使っています

Q1:わたり病院 看護部の特色についてお話ください。

医療生協わたり病院は、今年50周年を迎えます。福島の地で安心してかかれる病院がなかった時代、この地域の住民と医療従事者が手を携え、健康で明るいまちづくりを支える、安心してかかれる医療機関として「わたり診療所」が開設されました。そこから、病床数196床、一般急性期、地域包括病床、回復期リハビリ病棟、緩和ケア病棟を有する、現在のわたり病院へと発展してきました。 看護部では「教育=共育」であるという位置づけのもと、生涯共育としてクリニカルラダーを開始しました。ラダー内の視聴学習としてS-QUEを取り入れています。 看護部理念「患者・家族の目線に立ち、思いやりのある行動から、安全・安心の看護を提供します」に沿った看護師育成の中で、患者を全人的に捉え基本的な看護能力や専門性はもちろんのこと、医療人としての倫理観を持つこと、看護観を育むために視聴学習も大切です。

Q2: 当社の新人看護職員研修を導入された背景を教えてください。
新人看護職員のための看護手順ポケットマニュアルを見て、QRコードをかざせば手軽に動画が見られる、そのシンプルさにまず惹かれました。 これまで使っていた他社のeラーニングがログインしにくく、見たいときにすぐに見ることができなかったので、今のところ、手技を確認したい時にすぐに見ることができるのが良いと思っています。 また、現時点では、標準化された手順書の内容と病院独自の手順で大きな乖離もないため、そのまま新人職員に使用できています。 今後、看護管理者の会議などで検討して、当院ならではの必要な手技を追加して運用していきたいです。

Q3: 導入してから、どんな風に運用されていますか? 工夫されていることはありますか?
技術をしっかりやるところは看護手順ポケットマニュアルを有効に使うようにしています。今の段階では、従来から用いている当院独自のチェックリストを優先して使っているため、eラーニングのチェックリストは使わずに進めて行く予定です。個々の進捗状況をどう可視化していくか、チェックリストをどのように使うかはこれから考えていきたいです。 ゆくゆくは病院独自の手順をeラーニング上に入れることもできるという機能を使ってみたいです。 年に1度、全体の受講状況をみて熱心に学習している部署の表彰をしたいので、データをいただいて実施していけたらと思っています。 評価していくことでモチベーションが上がり、実際の学習視聴率が上がることを期待しています。

Q4: 導入の効果は出ていらっしゃいますか?
以前は、動画ばかり見てしまう、熱心になりすぎて疲れがきてしまうといった新人職員もいたため、バランスに気を付けていますが視聴は進んでいるようです。 今年の新人職員はS-QUE新人看護職員研修からS-QUEクリニカルラダー研修の新人に移行するのはスムーズに行くと考えています。 その後の中堅以降の教育をどう進めているかが、これからの課題となりそうです。 また、部署によって必要な技術が異なり、視聴に差が出てしまうためどのようにするか工夫が必要です。 S-QUEクリニカルラダー別研修の講義を促しつつ、面談して助言をしながら、本人の学習意欲を持っていただければと思います。

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