特定行為研修修了看護師
林 尚三
クリニカルラダーと特定行為研修との連動
富士病院は静岡県東部にある3病棟160床の急性期病院です。 2018年より看護師の特定行為研修における指定研修施設として、特定行為研修を毎年2クール実施しています。ほぼ同時期に導入が始まったクリニカルラダーの研修にS-QUE院内研修1000'を盛り込んでいましたが、2023年日本看護協会のクリニカルラダー改訂への対応にS-QUEはいち早く着手しており、工夫をしてラダーと特定行為研修をシームレスに繋ぎ、院内教育に柔軟性が増しています。特定行為研修自体のカリキュラムの変更はできませんが、ラダーと特定行為研修を連動させることで、施設・地域に合った看護師の育成の新たな一手になると考えます。
特定行為研修修了者は実際にどのように特定行為を実施しているか
2022年4月現在、特定行為研修修了者が8名所属しており、その内訳は管理者2名、皮膚排泄ケア認定看護師1名、病棟主任2名、スタッフ看護師3名です。病棟主任とスタッフ看護師は病棟に配属されていますが、週に1日担当日を設けて院内で生じる年間750件を超える相談に組織横断的に対応しています。
特定行為は患者さんにとって非常に有効な医療行為であることは間違いありませんが、それ以上に看護師=患者さんの生活の支援者として、患者さんその人の思考や価値観を重要視し、チームとして医療を貢献できるようコミュニケーションをとることを心掛けています。
また、医師のタスクシフトだけではなく、エコーを用いた末梢静脈穿刺が難しい患者に対し安全で安楽なライン確保や採血、膀胱内の尿の貯留量や腸管の便の評価、在宅でのPICC挿入など至る所で介入させていただき、看護師のタスクシフトへの貢献や質の向上にも寄与しています。
区分別科目
- 呼吸器(気道確保に係るもの)関連
- 呼吸器(人工呼吸療法に係るもの)関連
- 呼吸器(長期呼吸療法に係るもの
- ろう孔管理関連
- 栄養に係るカテーテル管理(中心静脈カテーテル管理)関連
- 栄養に係るカテーテル管理(末梢留置型中心静脈注射用カテーテル管理)関連
- 創傷管理関連
- 創部ドレーン管理関連
- 動脈血液ガス分析関連
- 栄養及び水分管理に係る薬剤投与関連
- 感染に係る薬剤投与関連
- 血糖コントロールに係る薬剤投与関連
- 術後疼痛管理関連
- 循環動態に係る薬剤投与関連
パッケージ
- 在宅・慢性期領域
- 術中麻酔管理領域
- 外科系基本領域パッケージ