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Eナース

S-QUE院内研修1000’ & 看護師特定行為研修

第11回 がん化学療法の基本的ルール [基礎]

癌研究会有明病院
山崎 真澄

ライブ研修 9月1日(水)/ オンデマンド研修 9月6日(月)〜9月27日(月)

現在大きく癌の治療は変化している。その中で毎日癌の患者さんと接し、大きく治療にかかわる看護師さんが、知っておくと便利な治療の特性、薬の組み立て(なぜにこの薬の組み合わせなのか)、予測される副作用(個々の患者ケアにどう対応するか)、そしてその具体的な対策を知る。また、現在多く用いられるようになった、分子標的剤の種類や使い方、その特殊な副作用対策などを、疾患別に整理することを目的とする。

発信会場:発信会場:川崎幸病院(神奈川県川崎市)

第11回 がん化学療法の基本的ルール [基礎]

質疑応答

  • 抗ガン剤というのは飲めなければいけないし、注射で体内に入らなければならない、しかしそこには吐き気等の有害事象が影響してコンプライアンスが低下することがあると思います。5月に制吐薬適正使用ガイドラインが出されましたが、先生の病院では実際にそれを用いてリスク対策をされていますでしょうか?
    私共の病院は何かを導入する際には、模式図化して皆で理解して共通認識を持とうということが盛んです。アロキシとかイメンドなどに関しても、どういう抗ガン剤を使った時に使いましょうという、院内の取り決めのようなものはできております。しかし、実際の運用としてはまだこれからであると思います。
  • 臨床試験ではだいたい70歳以下の方を対象にしていると思いますが、高齢者社会となると、80歳以上の高齢者の方に対しても抗ガン剤を使わなければならない場合が出てきます。一般的なことで、その際の注意点がありましたら教えて下さい。
    高齢者の場合は小児と同じことが言えますが、代謝・排泄能が若い方に比べると異なり、遅かったりすると思います。例えば投与する抗ガン剤の量に関して、PSが良いから通常量で良いのではないかと判断されるかと思いますが、肝機能、腎機能をよく見ていただくのと共に、実年齢とご本人の体力年齢といったものも加味する必要があります。その方にとって微量であれば微毒になってしまうこともありますので、もしも抗ガン剤治療に耐えうる方であったら、きちんとした投与量を設定して、見かけ倒しにならないように排泄能まで大丈夫か、肝臓の機能は問題ないか、投与後にきちんとチェックしていただいた上で、2回目、3回目の投与量を考えていただく必要があると思います。 実際に私共の施設では、80歳以上のご高齢の方の場合はかなりカンファレンスをした上で検討することもありますが、正直言ってあまり積極的ではありません。