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Eナース

S-QUE院内研修1000’ & 看護師特定行為研修

第18回 摂食嚥下訓練に必要なアセスメントと技術

東名厚木病院看護部
小山 珠美

ライブ研修 12月15日(水)/ オンデマンド研修 12月20日(月)〜1月10日(月)

高齢化に伴い、摂食・嚥下障害患者は確実に増えている。そのため、看護師はPEGなどの非経口栄養管理に留まることなく、多職種と協働で、人間としての「口から食べる楽しみ」や、QOL向上を目指した摂食・嚥下リハビリテーション技術を提供していかなければならない。本講座では、摂食・嚥下障害の病態を理解した上で、脳神経系、摂食・嚥下5期モデルに応じたアセスメントから、口腔ケアを含めた基礎訓練と直接訓練を組み合わせたアプローチ方法とリスク管理について紹介する。

発信会場:発信会場:川崎幸病院(神奈川県川崎市)

第18回 摂食嚥下訓練に必要なアセスメントと技術

質疑応答

  • 嚥下の評価を均一した目線でスタッフ一同じレベルで取り組めるようにしたいのですが、均一レベルでステップアップしていくのがなかなか難しいです。先生の病院ではどういう取り組みをされているか、お聞かせください。
    スタッフ全員が均一レベルでステップアップしていくというのは、まず難しいと思います。当院では専門のナースが何名かいるのですが、新入職のラダーのステップアップの研修で、4日~5日間にわたって、摂食・嚥下だけの研修をします。口腔ケア、評価の仕方、食事の介助方法など様々なことを学びます。また、3段階レベルであっても希望者のみですが研修という形で実技指導をしていきます。そして、実際に病棟を横断的に回っている専任ナースが3名いますので、そこで指導をしていきます。まだまだ不十分ですが、コアナースとして評価ができる摂食・嚥下チームのナースを各病棟に2~3人おきようにしています。加えて、8月にこのような評価のノウハウを、カラー版のビジュアル的にわかるような本をまとめましたので、それを各病棟に配って、わからなくなったら聞いてもらうようにしています。教育システムとしてこのようなことの充実をはかりたいのであれば、当院の関係者、摂食・嚥下認定看護師などを呼んでいただいて、食事の介助の仕方や評価の仕方、実技指導を受けるのもよいと思います。後は先ほどもお話したように、基礎的に病棟でできることはたくさんあると思います。口腔ケアをする時にきれいにするだけでなく、「あー」と声を長く出していただくとか、口を閉じて鼻呼吸をしてもらうとか、反回神経の麻痺であれば声をしっかり出してもらうとか、こういう日常のケアでできることもたくさんあります。その仕組みを知ると、こういうこともできるんだとわかってきますので、ぜひ教育システムの中に取り込んでいただければと思います。
  • 摂食嚥下療法部というのはどのようなスタッフで構成されていますか?
    部長を外科部長が兼務しています。専任のナース5名(2名はパート)、歯科衛生士1名で横断的に対応しています。また、ST2名がリハ科所属でおりますので、協働で摂食・嚥下リハビリテーションを行っています。主にこの8名がICUも含めた全病棟からの依頼患者へ横断的に対応しています。摂食・嚥下障害を有している患者さんは、入院と同時に摂食嚥下療法部が介入し、リスク管理下による早期経口摂取へのアプローチが受けられるという仕組みになています。