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Eナース

S-QUE院内研修1000’ & 看護師特定行為研修

第7回 看護サービス論

上武大学看護学部准教授
千明 政好

ライブ研修 7月1日(水)/ オンデマンド研修 7月6日(月)〜7月27日(月)

看護サービスとは何か、サービスの基本的概念を理解し、看護職として対象となる人々の権利を尊重し、安全を保障しながら、より質の高いサービスを提供する為の色々な方法について学習します。組織と職場管理の仕組み、リーダーシップ、メンバーとしての基本的な役割、看護管理の基本概念、安全な療養環境を提供するためのリスクマネージメントの基本などを学びます。役割を自覚し柔軟に行動できるよう自己能力の拡大を図る機会としてください。

発信会場:発信会場:荻窪病院(東京都杉並区)

第7回 看護サービス論

質疑応答

  • 看護サービスの向上に向けて、施設で取り組むことは具体的にどんなことがありますか? また、個人として取り組むことにはどんなことがありますか?
    組織で取り組むことはいくつかあると思います。ひとつは、ご自分の病院あるいは病棟での看護サービスとは何か、そのポイントは何かということを明文化し、明確にしておくということです。もうひとつは患者さんと家族の満足を確認することでしょう。そういった意味で投書、退院時のアンケート依頼なども良いと思います。これで良いと確認できたら、さらに良くするにはどうしたら良いか職場で考え、モデルになる人、リーダーシップを取れる人、エキスパートナースを育成し、高める取り組みが必要と思います。そのためには職場満足を高めることが不可欠で、待遇とか、きちんと休みが取れるとか、教育体制が整っているとか、そういったことを整えることも、組織で取り組む看護サービスの向上につながると思います。
    個人として取り組むことは、やはり接遇スキルを高めるということでしょう。いつも同じ気持ちではいられないでしょうが、白衣を着たらきちんとしたコミュニケーションが取れ、良い接遇ができるように心がけましょう。プライベートの時はかまわないですが、きちんと切り替え、白衣を着たら病棟でも院内でも白衣を脱いで帰るまでは適切な言葉遣い、立ち居振る舞いをするということを意識して欲しいと思います。あとは気づき力を高めるために、お互いにほめる、良い点を見つけ合う、患者さんの良い点をみつける。スタッフにも患者さんにも欠点を指摘するときもまずは良い点を見つけてから「強いて言えばこのようにできるともとよいですね・・・」と指摘する。そういったことが個人として取り組んで欲しいところです。
  • 看護サービスの評価はどのようにされるのでしょうか。
    受け手である人がどういうふうに思っている(感じている)かということが大事です。患者満足度であったり、ご家族へもアンケートを取ったり、インタビューをしたりして満足度がどうか確認できます。例えばホテルなどで料理はどうでしたか温泉がどうでしたかとアンケートがよくありますが、はがきなどを渡して接遇はどうでしたか、施設設備はどうでしたかなど、そんな感じで簡単にチェックできると思います。私たちは看護サービスの向上を心がけていますが、どうでしたでしょうかと声を聞くというのが、一番確実な評価であり大事なことだと思います。利用者は期待した以上の対応をされたときに満足するのだということを忘れずに対応してください。