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Eナース

S-QUE院内研修1000’ & 看護師特定行為研修

第13回 家族とのコミュニケーション

日本赤十字九州国際看護大学
山勢 善江

ライブ研修 10月1日(水)/ オンデマンド研修 10月3日(金)〜10月17日(金)

看護の対象となるのは、傷害や疾病をもつ患者です。しかし、患者が家族の一員である場合には、その患者の家族も広い意味で看護の対象となると考えます。なぜなら、急病やケガが突然発症した時、家族もまた心理的危機状況に陥り、患者を支えることが困難になるからです。また、慢性疾患を抱える患者の場合にも、その病と共に生きるのは患者への家族のサポートは重要です。ここでは、急病を発生した患者の家族への看護を中心に講義を進めてまいります。

発信会場:発信会場:日本赤十字九州看護大学(福岡県宗像市)

第13回 家族とのコミュニケーション

質疑応答

  • CNS-FACEの各ニードの推移で、安楽・安寧のニードが他のものより低く持続しているのが大きな特徴であると話されていましたが、どうしてでしょうか。低いというのはニードがないということになるのかをお聞きしたいです。
    安楽安寧のニードが低いのは、ひとつ日本人の特徴であると言えます。感情を顕わに出さない、自分がどうしたいかという自己主張が上手ではなく、ましてや自分が楽をしたいなどとは言えないという日本人の特性に起因しているのではないかと考えられます。さらに、患者さんがとても重症だったり、救急の状況の中で測定しているわけで、「自分のことよりも今急病で運ばれてきた家族(患者)のことをしっかり診て欲しい」というサインだと思います。患者さんの状態が落ちつてから、看護師が家族の安楽・安寧について話を切り出しても、「とにかく患者のことをしっかり診て下さいとおっしゃることが多いです」。測定してみるとなかなか安楽・安寧のニードは出にくく、家族が重病であればあるほど隠れてしまうニードだと言えます。そのニードがないとは考えていません。
  • 今後CNS-FACEの改定のご予定はありますでしょうか?
    2004年に作って数年経っておりますので、色々なところで使っていただき、様々なご意見をいただいております。私自身も使っていて、ここはもう少し・・・と思うことがありますので、数年以内にはと思います。現在46項目で測定しているのが大変なので少し減らして欲しいという要望もあり、もっとコンパクトにできないかと考えています。
    また、CNS-FACEの妥当性や信頼性を検証してみると、部分的に統計学的な問題もあると考えていますので、クリアにしたいと思います。
  • 重症度や疾患によって家族のニードは違ってくると思いますが、重症度別、疾患別でコーピングの違いというものがありますでしょうか。もしなければ、作成の検討はしていらっしゃるのでしょうか。
    資料のCNS-FACEの中で、疾患の内訳、重症度の内訳を見れていただければわかるのですが、疾患の内訳が多いものでもCPAOA(心肺停止状態)が25、脳疾患が29で、統計学的分析には足りないと思います。症例数を増やしながら重症度、疾患別の特徴というものを出していかなければならないと思います。
  • 症例数を増やすといった場合、CPAOAの方のご家族に承諾して協力いただくことなど、難しいのではないかと思いますが、いかがでしょうか?
    CPAOAの患者さんに関しては症例数が多くても承諾はいただけないことも多く、時間がかかるのは確かです。ただし、CNS-FACEは、自分がケアをしながら観察した結果をチェックしていくものですので、ご家族に直接インタビューしたり、アンケートに答えていただくというツールよりも症例数は集まりやすいと思います。