年間スケジュールSCHEDULE
ホーム » 年間スケジュール » S-QUE院内研修1000&看護師特定行為研修 » 第19回 栄養アセスメントと栄養管理
Eナース
S-QUE院内研修1000’ & 看護師特定行為研修
第19回 栄養アセスメントと栄養管理
市立岸和田市民病院
亀井 有子
ライブ研修 1月7日(水)/ オンデマンド研修 1月9日(金)〜1月23日(金)
患者の高齢化と高齢患者の重症化・疾病構造の変化など医療現場は厳しい状況になってきています。それらの背景の中で、患者さんのより早い回復を促すための重要なケアの1つに栄養管理があります。食事を通して、患者さんの状態について綿密に観察することや投与する栄養を管理することは、看護師の重要な役割です。
そこで今回は、「患者さんの栄養状態をどのように見極めるのか?」そして「患者さんの食事と呼ばれる、経静脈栄養・経腸栄養・経口的食事摂取の基本的な知識」を中心にお話したいと思います。
発信会場:発信会場:市立岸和田市民病院(大阪府岸和田市)
質疑応答
-
- アルブミン値の正常以下は全て低栄養と考えればよいでしょうか。
- アルブミン値の正常値は3.5~5.0g/dl程度です。3.0~3.4g/dl程度の方は少し栄養障害がある、もしくは危険性がある、という判断で良いと思います。3.0g/dlを切ってしまうと栄養障害が中等~重症、2.0g/dlを切ると重症で緊急にアセスメントし、栄養管理を修正しなければなりません。2.0~3.0g/dlは中等度の栄養障害、1.9g/dl以下は高度な栄養障害と考えればよいので、3.0g/dlを切ってきたら何かがおこっていると考えなければなりません。
-
- 重症患者さんの場合でも、できるかぎり腸管を利用した栄養摂取をするということは理解出来たのですが、その際に経口摂取か経腸栄養かを選択する場合のアセスメントのポイントを教えてください。
- 腸管を使っていただけると、免疫機能も高くなりますし、重症になればなるほど腸管を使った栄養の方が患者さんの治癒や予後がよくなることが知られています。腸管を使う方法には、経腸栄養か口から食べるかの2つのどちらかになります。身体侵襲度が高く、人工呼吸器をつけている場合は、口から食べることはほぼ不可能なので、経腸栄養を選択すれば良いと思います。また、患者さまが口から摂取することによってすごくエネルギーを使ってしまうとか、嚥下機能が悪いとか、意識がはっきりしていないとかいう場合などでも、経腸栄養の選択をします。また、食事をする体位を自分で取れないということは、筋力の低下が考えられ、嚥下機能に影響を及ぼしていることも多くみられます。このような場合、嚥下機能が評価できないのであれば、まずは経腸栄養にしてみるというのも良いかと思います。ただ、経腸栄養にしても経口摂取させないというのではなく、口はいつも使う準備をしつつ、「食べられる口」のことを考えておかなければなりません。身体侵襲が非常に高い方、経口摂取することで呼吸・循環に影響がある、カテコールアミン高容量を使用しているときなどは、よくアセスメントしなくてはいけません。経腸栄養がよいかもしれません。
- 各研修のお申込み
- 年間スケジュール