高齢化が進む我が国において、心不全患者は増加の一途をたどり、後期高齢者においては、循環器病での死亡者数が第一位となっています。そのような背景をうけ、「脳卒中・循環器病対策基本法」が成立し、循環器病に対する看護への期待も高まっています。
特に、心不全患者は、それぞれの生活を送る中で増悪と寛解を繰り返し、徐々に身体機能が悪化し、QOLの低下を招きます。夜間を通し24時間体制で生活を支える看護師の役割は重要で、心不全患者の生活調整がうまく進むことは、苦痛の緩和、QOLの維持・向上につなげることができます。
本講義では、心不全患者さんに必要なケアを、診療と生活のバランスをとる中で、どのように看護師が介入していくべきか、解説いたします。