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Eナース

S-QUE院内研修1000’ & 看護師特定行為研修

第2回 ノロウイルスに感染しない、広げない管理

新潟大学医歯学総合病院 感染管理部 感染管理認定看護師
内山 正子 氏

STAGE2〜4

ライブ研修 4月16日(水)/ オンデマンド研修 4月21日(月)〜5月19日(月)

ノロウイルスによる感染性胃腸炎は、毎年いずれかの医療機関や高齢者介護施設等において集団感染が認められています。集団感染が発生してからそれを抑える対策を講じてもなかなか終息させるのが困難です。そのため、「早期発見早期対応」が重要となります。 今回は、ノロウイルスの病態や特徴とともに、感染しない、広げないための対策、および集団発生した場合の対処方法についても解説します。

発信会場:発信会場:脳血管研究所 美原記念病院(群馬県伊勢崎市)

第2回 ノロウイルスに感染しない、広げない管理

質疑応答

  • 当院ではノロウィルスの流行時に特に外来のトイレ、便座等を3時間ごとに便座などを消毒していますが、何時間ごとに行うのが理想でしょうか。
    理想ということになりますと、やはり1人の患者さん毎にということになると思うのですが、現実的ではないと思います。ご質問を寄せて下さった病院では流行時は3時間毎ということで、3時間毎に実施することで感染の拡大が無いという事が確認できるようであれば、3時間毎で良いと思います。それに加えて、例えばノロウィルスの感染が疑われる方がトイレを使い、下痢や嘔吐をして汚してしまったというような申し出があった時には、そのタイミングでもう一度消毒をしていただくことが重要になるかと思います。 質問の中に便座ということがありましたけども、便座も大事なのですがやはり手が触れるところ、トイレのレバーやドアの取手もきちんと清拭をして頂くことが重要です。加えて、一番大事なことはやはりトイレを利用する方々全てに利用した後の手洗いを徹底することですので、手洗いの啓蒙を行っていくことも取り組んでいただければと思います。
  • 食事中の食器やトレイについての消毒方法についてなのですが、感染した方が食事中に嘔吐した際に、おう吐物が付着した食器と残飯についてどのように消毒するかということになりますが、当施設では残飯は残飯でビニール袋に入れて消毒液を入れて消毒をし、トレイはトレイで消毒をしています。ある学会でシンクの中などに消毒液を満たしておき、残飯とトレイを一緒にシンクにつけるという消毒方法もありますと紹介を受けたことがあるのですが、何かご見解ございましたらよろしくお願いいたします。
    残飯や嘔吐物に関しましては、有機物になります。次亜塩素酸ナトリウムは有機物によって不活性化されてしまいますので、まずは嘔吐物や残飯はビニール袋等に入れて密閉して感染性の廃棄物として捨てるのがいいのではないかと思います。その上でトレイや食器類につきましては、洗って残飯等を洗った後に次亜塩素酸ナトリウムに浸漬をするということが良いと思います。次亜塩素酸ナトリウムに浸漬しなくても、80℃、10分以上の熱水で高温洗浄できるようでしたら熱での消毒ということも可能だと思います。
  • 多床室で感染があった場合に、定期的に環境を清拭するとのお話でしたが、定期的というのは先生がご勤務されている施設では具体的に時間はどのくらいか教えてください。
    特には決めておりませんが1日1回は清掃していますので、加えてもう1回程度清掃した方がいいのではないかと思っています。できるだけ通常よりも頻回が良いですが、回数については、各施設の状況に応じて決めていただければいいかと思います。