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S-QUE院内研修1000’ & 看護師特定行為研修
第1回 糖尿病とフットケア
関越病院糖尿病看護認定看護師
下地 成子
ライブ研修 4月8日(水)/ オンデマンド研修 4月13日(月)〜5月4日(月)
厚生労働省は2008年度の診療報酬改訂で「糖尿病合併症管理料」を新設した。今注目されているフットケアとは、「足病変(足潰瘍や足壊疽)を起こしやすい高リスクの患者に対し、その発症や再発を防ぐために行われるもの」として、予防的フットケアの重要性に関心が高まっている。そこで本研修会では、「糖尿病合併症管理料」において重要なポイントとなっている「足のアセスメント」の考え方について解説していく。
発信会場:発信会場:関越病院(埼玉県鶴ヶ島市)
質疑応答
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- 高齢者の糖尿病患者さんの中に水虫を患っている方が結構多いのですが、スタッフにフットケアに対する知識が浅く、いつも医師任せになっています。よく患者さんに液体の薬やクリームの薬が処方されるのですが、どういうときにどんな薬を使うのが良いのか教えていただけますか。
- 白癬の患者さんの爪の薬の塗り方ですが、クリームやローションなど色々なタイプのものがあり、点眼薬のように少量ずつ使うものもあったりします。使いやすさとしてはローションが使いやすいですが、患者さんがローションを塗る際に、指の付け根の真ん中あたりに少量ちょいちょいっと塗る方がいらっしゃいますけど、その程度では白癬菌は死にません。足の指先の爪の間からしっかり薬をたらし込むことと、爪母(しょうぼ)の部分にたっぷり塗り込むと、十分にしみ込んで白癬菌が退治できます。患者さんへ指導する際には、効果的に薬をつける方法と、白癬菌はしぶといので治ったかなと思ってもやめない、継続することが大切であると説明することがポイントです。クリームは足全体がからに白癬菌に冒されているような方に良いと思います。足全体にクリームを塗り込むようにして使います。
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- 足病変の誘因の全体の68%が靴擦れから起こるとのことで、日常私たちでもよく経験しますが、事例の中でおしゃれな患者さんが靴擦れやタコができやすい幅の靴を履いていたとありました。実際に患者さんに指導される時に、おしゃれな感覚や靴の料金のことを含め、どんな風に靴擦れ防止の話の仕方をなさっているか教えていただけますか?
- ご本人がわかっているけど変えられないという方が多いですので、提案をし、その気になるまで待ちます。靴への思い、おしゃれしたいという気持ちも大事にして上げることも重要です。同じようにくり返しタコができて靴擦れができたと言って来る際に、その経験を通して、今度靴を買うときに見てみるというのをきっかけに幅広の靴を履いてみたり、旅行に行く時にせめて旅先ではスニーカーを持参するという患者さんも出てきます。手と違って足はあまり普段目にしないところで、出したくない部位で、人前に急に出すことは抵抗があります。自分自身もそうかなとおもいますが・・・。無理強いはしないことも大事ですね。患者さん自身が体験して、今度はこれに変えてみようかなと自分自身で決めていけるように支援しています。経済的な理由も多いですが、安い靴でも中敷きを工夫すれば大丈夫とか、パットを当てれば良いとか、薬局に売っているものでも工夫できたりするので、それほど高価な靴でなくても大丈夫です。足病変で骨折しやすいとか装具をつけなければならないとか以外は、市販の靴屋さんでいろいろ工夫して履いてもらい、実際歩いてみて見せてもらったり、そういうことをしたりしています。
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- 爪が厚くなっている方の爪の切り方ですが、皮膚科の先生にニッパーで切るようにと言われたのですけど、私たちでは慣れていないし怖いというところがあります。ニッパーでの爪の切り方に何かポイントはありますか?
- 確かにニッパーは慣れていないと使いにくいとは思いますが、とにかくいっぺんに切らないことが大事です。講義中に触れた「爪はがし事件」ではありませんが、ご家族に肥厚している爪を切りますと説明し、担当医にも話し、チーム内でもコミュニケーションをはかり、記録を残すのも大事です。技術の面では、厚くなって切りづらかったら縦に割れ目を入れ、上から少しずつ削って行くようにし、とにかく1度に終わらせようと思わないことが大事です。ちょっと削ってしばらく置いて足の状態を見て行きます。ちょっと切っただけでボロっと大きく根こそぎ落ちる人もいますので。寝たきりの方などは歩行があまりできないので、お布団に引っかからないとか、皮膚に刺さらないとか、そういう部分を注意して切ってあげると良いかなと思います。爪は歩くためにあります。リハビリをしていて足が痛いとかいう高齢者の方などの場合、親指が肥厚している部分が靴に当たって痛いことが多いですので、後は安くて良いので幅広の靴を勧めますが、とにかくちょっとずつ切ることがポイントです。
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