年間スケジュールSCHEDULE

ホーム » 年間スケジュール » S-QUE院内研修1000&看護師特定行為研修 » 第2回 心電図の基本を極める!

Eナース

S-QUE院内研修1000’ & 看護師特定行為研修

第2回 心電図の基本を極める!

杏林大学医学部付属病院
尾野 敏明

ライブ研修 4月21日(水)/ オンデマンド研修 4月26日(月)〜5月17日(月)

心臓は、血液を全身に送り込むため、収縮・拡張を繰り返し、休むことなく行っている筋肉のポンプです。心臓の収縮・拡張といった心拍動は、微弱な電気刺激が作り出しています。この電気刺激を体表面から記録したものが心電図です。心電図は難しいと思っている方が多いと思いますが、私たち看護師が臨床で必要とする心電図は、決して難しいものではありません。本講義では、心電図を見るにあたっての基本的事項から、不整脈まで解説していきます。

発信会場:発信会場:平塚共済病院(神奈川県平塚市)

第2回 心電図の基本を極める!

質疑応答

  • モニター心電図のアラームが頻繁に鳴って、アラームに対して鈍感になってしまう現状があると思うのですが、モニタリングのコツなどがあれば教えて下さい。
    病棟で集中的にモニタリングをしていると、アラームがずっと鳴っているということはどこの病院でも多々あります。アラームが鳴り続けることで鈍感になり、急変への対応が遅れてしまうなどということは非常に問題ですので、適正にアラームが鳴るのかどうかが非常に重要になってきます。私の病院では、アラームがきちっと設定されているか等、そういったものを監視する委員がいるくらい大事なことです。アラームが鳴る原因の大半は、動いた0時に鳴る、筋電図のノイズを拾って鳴るということが多いです。それを踏まえてきちっとしたモニタリングができているかどうかをまず見ていきます。 1番最初にするべきことは、心電図のパッチなどが正しく貼られているかどうかをチェックします。貼る際にそのままパッパと貼りがちなのですが、モニタリングの心電図はきちんと皮膚の油脂を取り去ってから貼るのが基本です。脂を取って貼る、なおかつ適切な場所に貼っているのかというのが大事になってきます。赤、黄、緑と貼ったような時に、筋電図を取るような場合は赤側の電極に問題があることが多いです。モニター心電図の時は、通常Ⅱ誘導が選択されます。そのため黄色のパッチの場所はどこでも良く、赤と緑のどちらかに原因があることになります。緑は左側胸部に貼りますのが、この部分は筋肉のノイズが混入しにくいものです。そのため筋電図が混入する原因の多くは、赤色の電極に問題があります。筋電図のノイズを拾うような時は、赤の電極の位置を鎖骨の上に貼るなど、ノイズを拾わないような位置に工夫をしていくというようなことが大事になってきます。さらに、アラームの設定が個人によってきちっと変えられているのかを、考えていかなければなりません。心電図の脈拍の数などが、患者さんの活動範囲のレベルを超えている範囲できちっと設定しているのかどうかなどです。よくあるのが、アラームマスターをそのまま適用してしまって、患者さん個々のアラーム設定ができていないということが多々ありますので、その辺のところをきちっとみてください。また、不整脈のアラームなども、VPCの数などに応じてアラームをいくつ以上鳴らすなどの設定ができますから、その患者さんに応じてアラームの設定をするということがとても大事になってきます。