年間スケジュールSCHEDULE
ホーム » 年間スケジュール » S-QUE院内研修1000&看護師特定行為研修 » 第3回 心電図の基本を極めよう [基礎]
Eナース
S-QUE院内研修1000’ & 看護師特定行為研修
第3回 心電図の基本を極めよう [基礎]
聖マリアンナ医科大学病院看護部 急性・重症患者看護専門看護師/集中ケア認定看護師
藤野 智子
ライブ研修 5月6日(金)/ オンデマンド研修 5月11日(水)〜6月1日(水)
心電図と聞くと、サッと身を隠したくなる、そんな苦手意識を持つ方も多いことでしょう。実は私もその一人で、気付けば自宅の本棚には何冊もの心電図の本が並んでいました。しかし、よく考えてみると、心電図波形にはいくつか種類はありますが、それは毎年変わるものでもなく、薬の名前や薬効を覚えたり、新しい人工呼吸器の操作を覚えるよりも、ずっとシンプルなのです。ここでは、心電図って苦手とおっしゃる方に対し、どの病棟でも覚えておいていただきたい重要な不整脈を取り上げ、基本的な心電図波形についてご説明したいと思います。
発信会場:発信会場:聖路加看護大学 看護実践開発研究センター(東京都中央区)
質疑応答
-
- 心筋梗塞の場合の心電図変化について教えて下さい。
- 現在の病床理由から考えると、単一の疾患だけに対応している病棟はほとんどありませんから、虚血性心疾患については皆さんに知っておいていただきたいです。また、糖尿病の方が非常に増えていらっしゃるということから、どこの病棟でも心筋梗塞を起こす方がいらしてもおかしくないのが現状です。急性冠症候群ACSは動脈硬化によって起こす冠動脈の疾患で、心筋梗塞だったり狭心症なども含まれています。まず症状として気をつけていただきたいのが、全ての方が胸痛を訴えるわけではなく、特に糖尿病の方は神経障害がありますので、痛みとして訴えないことが多いです。息が苦しい、喉が重いなどの症状で訴える方もいらっしゃいますが、そのような方がいらっしゃった場合、速やかに心電図を付けてくださるとよくわかると思います。ただし、心筋梗塞というのは、波形が時間を追って変化していきます。発作が始まった時はそれほど変わりないのですが、時間が経ってくるとSTが上昇していきます。時間が経過すると異常Q波が出てきまして、1ヶ月後、1年後と変化がしていきます。STの上昇で明らかな心筋虚血となりますが、そうではないケースもありますので、決定的に判断するには12誘導心電図を取っていただくのが1番よろしいかと思います。 色々な参考書を見ていただければわかりますが、心臓のどこの部位の虚血が起こると、12誘導のどこの部分にST変化が出るというのを示されています。例えば下壁の心筋梗塞の場合では、II, IIIとaVFのST上昇がある、というように心筋梗塞の部位と心電図変化の関係を見ていくことができます。
- 各研修のお申込み
- 年間スケジュール