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S-QUE院内研修1000’ & 看護師特定行為研修

第20回 看護必要度と看護記録

山梨県立大学看護学部 教授
田中 彰子

ライブ研修 1月18日(水)/ オンデマンド研修 1月23日(月)〜2月13日(月)

看護必要度は、入院基本料の設置基準となっており、7対1、10対1、回復期リハビリテーションの他、特定入院基本料のICU、ハイケアユニットの算定基準や地域連携診療計画管理料の評価基準など、看護が提供するところの幅広い分野において、患者の評価指標として用いられている。看護必要度は、患者の状態と行った看護実践を評価するものであるが、評価の根拠を示すものは記録であり、監査の対象となるのも記録である。看護専門職として、B評価である「療養上の世話」をいかに記述すべきか、記録のポイントについて演習を通して解説する。

発信会場:発信会場:上野原市立病院(山梨県上野原市)

第20回 看護必要度と看護記録

質疑応答

  • 評価時刻を14時にしていますが、どうしても記録が後追いになってしまい、定刻にできないのですが、どのように記録していけば良いでしょうか。
    手引きによりますと記録を見て評価すると書いてあります。現実的にはバイタルサインとかは残っていますが、B項目評価を先に記録してそれから評価していくというのはなかなかできないと思います。14時のことを14時には書けないですから、日勤が終わった後に要約しながら書くということでよろしいと思います。
  • どうしてもB項目の有事事象について記録を書くようになってしまって、根拠が記録から抜けてしまうということが多いのですが、どのようにしていけばよいでしょうか。
    例えば、患者さんの状態で昨日できなかったことが今日はできた時には、有事事象ではありませんが、看護の継続性という意味でその変化がわかる記録が必要なのだと思います。診療報酬上のところと、本来あるべき看護の記録ということでは、患者さんの個別性について有事事象あるなしにかかわらず書いていった方が良いと思います。
  • A項目の記録は医師の指示があり指示受けサインがあればそこを根拠としてよろしいでしょうか。
    例えば心電図モニターとか点滴ライン同時3本などの場合に、指示があって、指示受けサインがあれば立証されるかということですが、指示受けはあくまでも指示受けで、実施したかどうかが読み取れないのでは実施した証拠にはなりません。 モニターだったら波形を残すと思いますが、波形を残せばそれで良いのですか?という質問もよくあります。一般的に様々なデータがあれば、データに対する判断が必要です。例えば血圧が200とあったらそれに伴う症状を書きます。心電図モニターの波形を貼ったら、サイナスリズムだったとかVPCが散発したとかあるいは症状はないとか、そういった記載を伴うことが必要だと思います。 点滴ライン同時3本以上というのも、指示を受けていればいいかというとそうではなく、実施したかどうかが問題なので、確かに同時3本以上が実施されているという記録のされ方がしてあればそれで良いので、書式は問わないとしています。
  • ほとんど状態が変わらないのであっても毎日記録をする必要がありますか?
    よくある質問ですが、ほとんど状態が変わらないといっても、患者さんに意識がなくて毎日やることがパターン化していている人に限って、高い評価であるはずです。それなのに記録が一切ないとなるとそれこそ問題です。ほとんど変わらないといっても毎日全く変わらないというわけではないと思いますので、評価を毎日しているのであればそれに伴う記録も毎日必要です。