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S-QUE院内研修1000’ & 看護師特定行為研修
第11回 高齢者の生理機能の理解と複合的疾患の予防
順天堂大学医学部附属 順天堂東京江東高齢者医療センター老人看護専門看護師
佐藤 典子 氏
老年看護 STAGE1〜2
ライブ研修 9月7日(水)/ オンデマンド研修 9月12日(月)〜9月10日(土)
高齢者は、加齢による心身の変化や疾患、社会的ストレスなどの影響を受け、高齢者特有の健康問題が生じてきます。また、高齢者は、脆弱であり病気を起こしやすいだけでなく、その治療過程や対応していく中で、例えば安静保持のためにADLが低下し、廃用性の問題が生じるなど別の健康問題が起こります。 今回の研修では、老化による生理機能を理解し、高齢者特有の心身の老化に高齢者の立場に立って支援していくことで、起こりうる健康問題に少しでも対応できればと考えます。
発信会場:発信会場:横須賀市立うわまち病院(神奈川県横須賀市)
質疑応答
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- 皮膚・排泄ケア認定看護師として日ごろ働いています。この老化ということに直面した患者さんから相談を受けて、性的老化に対して対処方法などについてはこちらでもサポートすることがありますが、性的老化を精神的に受け入れることができずに落ち込む患者さんに対して、何か声かけとかいいアドバイスあれば教えてください。
- 以前できていたことができなくなったとか、やっぱり年を取ってしまうとねとか、あんたはいいわよねとか、私も患者さんにすごく言われます。その気持ちを共感できるほど、自分は高齢者の方を本当は分かってないとは思いますけれど、何か共感できるという部分も確かにあります。 講義の中で述べたように、あのインスリンを打っている方は、確かに目盛りは忘れてしまうのですけども、他のことは全く問題ありません。インスリンのこともすごくできますし、お食事のこともきちんと考えてできますし、考えてできるのですけれども同じものばかり買ってしまうこともあり、できないこともあれば、できることもあります。ですから、できるところに注目をして、お話をしてあげるというのはすごく重要です。 そして高齢者の方は人として会話をされます。そうすると何か教えを請うた気持ちになることはないでしょうか。私は患者さんとお話をする時、例えば何か相談にのる時は、もちろんアドバイスをするということも重要なのですけれども、とにかくお話を聞くということが重要かと思っています。 私たちは何かうまいことや、何か役に立つことを言わなければならないわけではなく、自分はこういう生活をしていてもいいのかも知れないとか、今までやってきたことは悪いことではなかったとか、こういうことは悪かったかも知れないけれど、悪いことばかりではなくいいことも自分でしてきましたとか、患者さんや高齢者の方は日頃思っていることを口に出すことで、自分でこういった気持ちをまとめていくことがあります。そうすると私は何か教えられた気持ちがしまして、これは自己満足かも知れませんが、感謝を伝えますと少し喜んでくださっているように感じます。そういった気持ちを分かり合うために、とにかくお話を聞くということに努めています。
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- 特にお年を召した方は、症状に否定的であるということは看護していてまさしく実感しているのですが、それに重ねて今回の講義での老年症候群について、どういったところは逃さないようにしていくべき観察ポイントなのか、これからの看護の中で大事な部分なのか、教えてください。
- 講義中に、老年症候群の発症しやすい症状というのは紹介したと思いますが、ああいった症状だと発症しやすいということは頭に入れた上で、日常とどう違ってきたか、いつもはこんなふうに元気に過ごしている方が元気がなくなったとか、いつもはおとなしい方が急に逆に活発になったとか、そういうことも1つの兆しだと思います。 日常生活がどうであって、それを機に何か変化があったならば、その方なりの症状の現れ方になります。高齢者の方は個別性が高く、個人差が大きいです。同じ元気のなくなり方でも、食欲が落ちないけれども動かなくなる方、食欲が落ちて動かなくなる方などです。もしも、よく食べて動く方だったという以前の状況を知っていれば、今の状況が何かしら悪くて変わったということがわかります。細かなことですが、できればそういった生活のあり方で何か変わったことがないか、聞き取っていくことも大事です。 結構みなさん人それぞれ特徴的です。そう言われれば昔からそうだったとか、最近そうだとか、そういうふうになるとこの方は具合が悪くなるとか、色々なエピソードを持っている方がなんとなく多い気がしませんか? そういうことを聞き取っていくことも1つかと思います。
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