年間スケジュールSCHEDULE

ホーム » 年間スケジュール » S-QUE院内研修1000&看護師特定行為研修 » 第24回 ベッドサイドでの看護倫理

Eナース

S-QUE院内研修1000’ & 看護師特定行為研修

第24回 ベッドサイドでの看護倫理

千里中央病院 看護部長/緩和ケア認定看護師
北之園 真由美 氏

看護倫理 STAGE2〜4

ライブ研修 3月22日(水)/ オンデマンド研修 3月27日(月)〜4月24日(月)

倫理的場面を考える時、医療技術を提供する状況においては、安全で苦痛のない技術が必要とされます。また日常ケア場面では、患者・家族の思いに、どのように寄り添えばいいか悩むこともあります。チームで行っているはずのケアなのにモヤモヤすることはありませんか。そのような場面では、倫理的配慮が必要とされることが多くあります。倫理的な看護実践を阻むものは何なのか。何を大事にして、どのように検討していく事が必要なのか、そのプロセスを含めて臨床倫理の知識を深める事は、人を人として尊重したケアを実践するうえで、最も大切なことではないでしょうか。

発信会場:発信会場:PL病院(大阪府富田林市)

第24回 ベッドサイドでの看護倫理

質疑応答

  • 講義の中で事例検討会をされているというのがとても参考になりました。倫理原則のお話の中にありました倫理的問題がそこに潜んでいるかどうかということを、若いスタッフなどは識別すらできないような状況で、行為してしまっている場面を見つけたときに気づいてもらうために、どういったアプローチがあるでしょうか。
    最初から倫理的な問題をということで投げかけをしてしまうと、状況をどう取り上げていいか困ってしまいますので、事例検討会では既に退院された患者さんなどを事例に上げている場合もありますし、私どもの病院は慢性期の病院でして入院期間が長いですので、入院中の患者さんの事例が上がってくる場合もありますが、捉え方としては、これで良いのか、何が問題か分からないが少しこの事例に対して自分たちの関わりはこれで良かったのか、といったちょっとしたきっかけで良いです。具体的なことではなく、何か分からないが自分たちの中でこのようなケアプランをし、このような治療方針、もしくは関わり方をしているが、これで良かったのかと思う事例や、明らかな問題点ではなくても、モヤモヤする事例を上げるようにしております。
  • 事例検討会でフォーマットを用いて意見を引き出すということをお話されていましたが、どのようなフォーマットを使われているのか具体的にご説明いただけますでしょうか。
    講義の中では説明できませんでしたが、資料の最後にある参考文献に書いてあります、「清水哲郎&臨床倫理プロジェクト:臨床倫理エッセンシャルズ」の中に清水先生が共同で開発された「臨床倫理検討シート」というのがあります。それを用いて検討しています。 1ページに事例をまとめ、その下のところに分岐点としてどこで自分がモヤモヤしたのか、何を問題にしたのかを書く欄があります。それから2ページ目にその取り上げたことに対するメリット、デメリットを書く欄がありまして、そのことに対する社会的視点はどうなのか、本人の価値観はどうなのか、本人がこれまでにどういったことを大事に生きてきたのか、そういったあらゆる視点での項目が上げられています。ですから自分たちの思考をそこに整理し、自分たちの発言がどこに当てはまるのかを振り分ける作業に使いやすくなっています。 実際の検討会では、3ページ目で付箋を用いてグループで話し合います。付箋に自分が発言した内容を記入し該当する項目のところに貼り付けていき、自分の発言は人としての尊厳に対しての発言なのか、何についての発言なのかということを整理しながら発言できるようになっています。