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Eナース

S-QUE院内研修1000’ & 看護師特定行為研修

第1回 誰もが知っておくべき感染対策の知識とスキル

医療法人医誠会法人本部 感染監査室室長
岡森 景子 氏

感染管理 STAGE1〜4

ライブ研修 4月5日(水)/ オンデマンド研修 4月10日(月)〜5月8日(月)

最近では、病院だけでなく介護施設などの医療関連施設においても、感染対策が当然のように実施されるようになってきました。しかし、より効果的な感染対策を実現するには、私たち医療従事者だけの知識とスキルを向上させるだけでなく、患者さん/利用者さん、またはご家族にもご協力を得なければなりません。今回は、感染対策の基本的な内容を復習するとともに、さらに患者さん/利用者さんへもお伝えできるような感染対策の具体的な方法について一緒に考えてみたいと思っております。

発信会場:美杉会男山病院(京都府八幡市)

第1回 誰もが知っておくべき感染対策の知識とスキル

質疑応答

  • 個人防護具のエプロンについてですが、オムツ交換や清拭に行く際は、エプロンを付けるということが徹底できるのですが、ナールコールが鳴って急に向かった時のポータブルトイレの尿を破棄する、トイレを介助するといった際のエプロンの装着の徹底がなかなかできません。先生の病院ではどのように取り組まれているのか教えて頂けますか。また、回診の際のドレーン抜去する時などはどうでしょうか。
    当グループの施設でも現在はPPEホルダーが設置されているので、使い勝手は良くなっているのですが、やはりオムツ交換や回診での創部の処置をする時のワゴンにも、必ずPPEと手指消毒剤は一緒に載せて移動するようにしております。必要な時にそばにないと使えないですし、私どもの病院施設でもPPEホルダーを廊下側に付けていることが多いのですが、部屋の中に入ってしまうとなかなか外にまで取りに行かないということもありますので、そういったワゴンにも忘れないように設置するように啓発しております。
  • 清拭(手指)消毒の際の消毒剤についてですが、どうしても手荒れやアルコール製剤で皮膚が真っ赤になってしまい、なかなか消毒できないというスタッフがおります。流水と石鹸での手洗いを伝えておりますけれども、何か他にアドバイスがありましたらお願いいたします。
    手荒れの問題というのは、私どもの施設でも悩んでいるところです。手荒れのある職員は、手荒れがあるという時点で感染のリスクがありますので、必ず手荒れを治すよう、まず皮膚科を受診しに行ってくださいと割と厳しくお願いしております。
    最近私どもの施設でも始めたところですが、ノンアルコールの手指消毒剤が新しく出てきていますので、一部導入を始めております。すごく高価ですのでなかなか簡単に導入することは難しいのですが、手荒れをしている人には私が全員面接をしまして、手の写真を撮ったり、なぜ手荒れをしているのか、皮膚科は受診しているのか、薬は何を使っているのかなどの聞き取りをしています。この人だったら使ってもよいと判断をしましたら、ノンアルコールの手指消毒剤を提供し使ってもらっています。
    特にアトピーなどで傷のある人は、アルコールが滲みると余計にそこが痒くなり、傷口がひどくなって少しも良くならなかったのですが、ノンアルコールのものを使うと全く滲みませんので、治療効果も上がったという声ももらっております。ただ、無作為に使ってしまうとコントロールも効かなくなりますので、その辺のハードルは必要かと思います。
  • 講義の中の環境整備のところで、高頻度の接触表面を重点的に清掃することが大切とご説明がありましたが、看護師の中には患者さんの周りは清掃をするのですが、看護師自身の周囲、特にパソコンのキーボードの掃除にはあまり目がいかないので、その辺りを徹底する方法があれば教えて頂きたいと思います。
    基本的に、パソコンのキーボードには清拭しやすいようにカバーを掛けるよう伝えています。また、何人かとパソコンを共有することもありますが、少なくとも勤務終了後には掃除をするようにルール化しております。
    やはり最初にカバーをかけるのが大事かと思います。カバーを掛けたまま消毒をしますと、すぐにカバーが駄目になってしまい、高頻度で交換しないといけませんが、キーボードの中に埃が入ってしまったり、汚れが入ってしまいますと、なかなか掃除がしにくくなり、ますます掃除をしたくなくなりますので、意識的にルールを決めないといけないかと考えております。