新型コロナウイルス感染症は、現在に至っても一向に収束しないまま、変異株により第5波として爆発的な勢いで蔓延・拡大しています。医療提供体制は危機的状況に陥り、コロナ患者の受け入れを担う病院はもとより、その他の医療機関においても、一般の患者や職員、関連する従業者からの感染リスクについて最大限留意し、クラスター発生防止のための感染管理の徹底に、並々ならぬ努力をしています。
一方で、高齢者からはじまったワクチン接種も、ようやく各年齢層に広く実施されるようになり、新規感染者の減少や重症化回避の成果も出始めているように見受けられます。また、有効な治療法が限られている中で、抗体カクテル療法の導入や、使用できる薬剤の追加承認など、今後に期待できる動きも出てきました。
このフォーラムでは、COVID-19の診断・治療やワクチンに関連した最新情報に加え、院内でのゾーニングや動線管理などの組織的な感染対策の実際、そしてクラスター発生時の病院としての対応策や対外的な広報など、多くの病院・医療機関が、これまで経験したことのない激動を乗り越えるための知見を、感染症専門医、病院看護部の管理者を講師としてお迎えし、これまでのご経験を踏まえて解説していただきます。

講 演 l　「COVID-19の診断と治療、病院における感染対策」

　　　　　埼玉医科大学総合医療センター総合診療内科感染症科 教授
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 岡　 秀昭　氏

講 演 ll　「BCPを源流にしたコロナ禍の看護管理実践
　　　　　　～切迫したクラスター発生下に特化して～」

　　　　　医療法人社団直和会平成立石病院 看護部長
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 高橋 素子　氏

パネルディスカッション
座　長　　　日本大学 名誉教授／JCHO横浜中央病院 名誉院長
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 大道　久 　氏