酸素療法の種類は、低流量システムと高流量システムの2種類に大別されますが、気管切開患者はいずれの方法も適応できます。しかし、気管切開患者は上気道がバイパスされているため、加温加湿が必須となります。加温加湿を維持しながら患者の状態に合わせて、どう選択するのか解説します。また気管切開患者の酸素療法は、使用方法を誤ると生命に直結するエラーにつながります。その多くは、気管切開チューブの種類ごとに空気の通り道が異なりますが、それを理解していないことに起因します。代表的なインシデントとその原因を考えます。最後には、気管切開チューブの痰詰まり対策にも触れていきます。