ワンポイント介護 ライブラリ
CHAPTER19 守秘義務とプライバシー保護
日本介護福祉士会元名誉会長/富山県介護福祉士会会長
田中 雅子 氏
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1個人情報とは何か公開中
近年、パソコン、ネットワークを利用して大量の個人情報が処理されています。こうした個人情報の取扱いは、その性質上いったん誤った取扱いをされると、取り返しのつかない被害を及ぼす恐れがあります。患者さんが介護サービスを開始する際には様々な情報が多くの職員に共有さることとなり、認識、管理、対策の甘さ次第で、大切な個人情報を簡単に漏洩される恐れがあります。その情報を管理することの責任の重さを自覚し、日々の行動に気をつけましょう。
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2ガイダンスの理解公開中
平成29年から改正個人情報保護法が全面施行され、医療・介護関係事業者における個人情報の適切な取り扱いのためのガイダンスが厚労省より出されています。医療や介護分野は多数の患者さんあるいは利用者、その家族について、他人が容易に知り得ないような個人情報を詳細に知りうる立場にあり、個人情報の性質や利用方法等から、特に厳格で適正な取扱いが必要です。個人情報の取扱いに対する信頼性を高め、誰もが安心して個人情報を利用し、提供することができるようにすることが求められています。
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3法的側面の守秘義務公開中
守秘義務は、介護職が業務で知り得た個人の秘密を、通常の業務にかかわりの無い者に漏らしたりしてはいけないことであり、介護ケアに関連する会議などで使用する際には、事前に文書での同意を得ることなどを必要としています。プライバシーに配慮しつつ、患者さんとしっかりとした人間関係を築くことで、その人の間合いや空気を読み、上手に対応できるように心がけていきましょう。