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Eナース

S-QUE院内研修1000’ & 看護師特定行為研修

第22回 症状別フィジカルアセスメントを極める~胸痛

日本赤十字九州国際看護大学 助手
苑田 裕樹 氏

フィジカルアセスメント(シリーズ) STAGE2〜4

ライブ研修 2月21日(水)/ オンデマンド研修 2月26日(月)〜3月26日(月)

胸痛には、全身状態にほとんど影響を与えることのない軽症のものから、突然の心停止の可能性のあるものまで多くの疾患があります。特に緊急度の高い“4キラーディジーズ”と呼ばれる①急性冠症候群、②急性大動脈解離、③急性肺血管塞栓症、④緊張性気胸への対応は一刻を争います。急変場面の第一発見者となりやすい看護師は、このような緊急性の高い病態を見逃さないためにフォーカスをあてたフィジカルアセスメントが求められます。病態を予測し、何を観察すべきか、観察した情報をどのように分析するのかについて解説します。

発信会場:南町田病院(東京都町田市)

第22回 症状別フィジカルアセスメントを極める~胸痛

質疑応答

  • 例えば、心筋梗塞で来院された方の絞扼感や灼熱感、解離性大動脈瘤の引き裂かれるような感じなどの痛みを私たちが速やかに患者様から引き出すにはどのような尋ね方をすると効果的に答えていただけるでしょうか。
    痛みの問診につきましては、今回の講義ではあまり紹介はしておりませんでしたが、例えば、私の施設ではOPQRST法と呼ばれるものを使ってもれなく情報を取るように工夫しています。OはONSETのことで、いつから痛みがあるのかを尋ねます。以下SからTまで項目に沿って尋ねていきますと、もれなく必要な問診ができます。このようなツールがいくつかあります。
    突然痛くなったのですか?と聞きますと、多くの方が突然痛くなりましたと答えると思います。例えば、くも膜下出血の時などで、何をしている時に突然痛くなったのですか?と聞きくことで、テレビで野球中継を見ている時に9回裏に急に頭が痛くなったといった具合にお答えになりますので、その痛くなった状況などをしっかり引き出すのがポイントです。
  • 突然病院に運ばれてきて心筋梗塞かもしれないという場合、酸素はどのくらいの量から投与したら負荷にならないのでしょうか。
    以前ですと、酸素はたくさん投与しなさいということで高濃度の酸素を投与していたと思います。最近の文献などを見ますと、あまりたくさん投与すると逆に心臓の心筋梗塞の虚血を広げてしまうということが分かっており、酸素は投与しすぎると毒であるとAHAガイドラインなどでも指摘しております。初めにもちろん酸素投与しますが、94%ぐらいを目安と言われておりますので、投与したらSPO2を見ながら適宜94%程度を目安に増減をしていただければ十分ではないかと思います。